二重切開術後の幅広の二重とまつ毛の生え際のぷっくり感を修正しました。

挙筋前転術で目の開きを大きくして二重の幅を狭くし、

瞼板に癒着した眼輪筋を上方に引き上げて固定しました。

通常行っている二重切開の修正手術と大体同じ内容ですが、

今回、挙筋腱膜が異常に薄かったため、

挙筋腱膜の補強を追加で行いました。

モニター様ではありませんが、術中の写真の使用を許可していただきました。

ありがとうございます。

若い方の場合、通常挙筋腱膜は結構な厚みがありますが、

まれに非常に薄い場合があります。

年齢とともに少しづつ挙筋腱膜は菲薄していくので、

若いのに、あまりにも薄いと将来的に心配です。

今回は初回の挙筋前転術であり、通常なら切除されている組織が手つかずで残っていたため、

それを使って挙筋腱膜を補強しました。

術中の写真です。ここからの写真は非常にグロテスクな写真になりますので、閲覧にはくれぐれもご注意ください。

二重切開他院修正

前転固定するあたりの挙筋腱膜ですが、あまりにも薄いためピンセットが透けて見えます。

挙筋前転術

透けているあたりを瞼板に固定することになりますが、かなり心配です。

反対側も同じくらいの薄さです。

二重切開他院修正

ピンセットで持ち上げているのは挙筋腱膜から続く眼窩隔膜です。

これを薄くなった挙筋腱膜に折り重ねて補強します。

二重切開他院修正

中央一か所を縫合したところです。

このあと左右数針縫合すれば膜が二重になるので強度は十分です。

折り返した眼窩隔膜は通常は切除する部分ですが、

今回は初回だったため、切除せず補強として使えました。

挙筋前転術の再手術でも、たまに腱膜が非常に薄い方がいらっしゃいます。

薄いと再手術の難易度が上がるため、すごく神経を使います。

挙筋腱膜が薄い場合は、初回の手術の際にこのような処置をしておくと、

次の術者の助けになります。

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投稿日:2020年6月13日|カテゴリ:ブログ, 二重切開, 他院修正, 眼瞼下垂